2016年9月12日月曜日

サダハルの慈悲

今週のキン肉マン。

ネメシスがキン肉族を見限った決定打は、タツノリを裏切って常人なら死ぬほどの拷問を続けた同族だったか。ここに来て、30年前はつなげる気もなかったであろう小さなエピソードを、うまくつないでるなぁ。

ネメシスには、肉のカーテンで窮地を脱した後も慈悲の心を貫いてタツノリが築いたものを見守って欲しかったと思う一方、それだけ敬愛する兄タツノリの慈悲を踏みにじって、心身を傷付けた連中が許せなかったのだろう。心底冷酷に見えるネメシスだけど、兄タツノリを慕う心は今でも誰よりも持っているようだ。

そんなネメシスが真弓とスグルを完璧超人界に誘ったのは、イレギュラーを滅ぼそうとするザ・マンの意思とは無関係の独断だろう。そう、できることならタツノリの実子と実孫を殺したくないネメシスが見せた、慈悲の心以外の何物でもあるまい。形は歪んでいようとも、ね。

ネメシスは否定したはずの慈悲の心が残っていたことで動揺するのか、はたまた誘いを断られることで、わずかに残っていた最後の慈悲の心も捨て去るのか。本当はネメシスの変化よりも、タツノリと真弓の意志を引き継ぐ覚悟を決めて立ち上がるスグルの方が見たいのだけれど。

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