2012年10月1日月曜日

庶民感覚

なかにし礼氏がガンから復帰というニュースで公的保険適用外の陽子線治療が240〜290万円と聞いたとき、正直言って安いと思った。…が、金がないと長生きできないのか、みたいな声が以外と多いことに驚いた。何でもいいから噛み付きたい奴が半分くらいは混ざっているとしても、命に関わる問題をと300万円足らずを天秤にかけたら、前者が重いに決まっているだろう。そう思っていたのだが、思いの外300万円が重たくなっていることに気がついた。

思えば数年前は、年収300万円と言えば底辺の象徴のような数字だったはず。それが今やこんな状況。しかもこれでも、平均を下げそうな層が調査対象から外れてそうだし。

確かに年収300万円未満の層から見れば、丸1年飲まず食わずで働いても貯められない額だからなぁ。稼ぎとの比率で考えれば、ギリシアにとっての債務残高レベルの重さと言っても過言ではない。自分は今でも庶民のつもりだけど、庶民の中の格差は思っていたより深刻なことになっていたのかもしれない。…と言うか、そこら辺の人間をひとくくりにする「庶民」という言葉自体が死につつあるのかも。

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