正義の味方 ~ジャスティス・タクティス~の感想。全公演終了したのでネタバレ解禁。
50森というコンビが解散となってお笑いを続けるかどうか迷っていた主人公・五十幡正義が、ピン芸人ジャスティス・タクティスとなる話。一世風靡したけど疎遠となったマミコというコンビの活動再開と、俳優業や文筆業にかまけてバラバラになったみかんジュースというトリオが漫才に戻ってくる話も並行して進む。その3本が縦糸。
ダブルヒロインは横糸。みかんジュースに再びトリオ漫才をさせようと奔走する佐々木ちゃんの動機ははっきりしていて、お笑いが好きだから。一方の唯は、ALSからも逃げない姿勢で現実から逃げていた楠本兄を奮い立たせ、結果としてマミコを活動再開に導くことになる。そして本線である五十幡には、お笑いを続ける動機を与えることになる。
一貫していたのは「逃げ」の否定だった。特に、望んで選んだ道なら逃げずに進め、と。漫才から逃げるのをやめたマミコとみかんジュースに関しては、ハッピーエンドだろう。では五十幡は? 彼はそもそも逃げずに戦い続けていたのだ。そのご褒美と言っては何だけど、唯を通して「笑わせたい」という新たな動機を与えられた、と。
まあ、何でもかんでも逃げちゃ駄目だとは思わないし、望まずに立たされたリングなんて降りてしまえばいいとも思っているので、あのヤバい五十幡アンチにも救いが欲しかった気はする。
全体的にシリアスなストーリーの中、ピンチ図師や図師図師の存在は鈍く輝いていたw マミコの番組は深夜の馬鹿力の裏か?