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2022年2月8日火曜日

NVIDIA、Armの買収を断念

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2202/08/news129.html

噂は聞こえていたけど、ついに正式に断念したか。

とりあえず、NVIDIAによってArmの中立性が失われる懸念がなくなったのは良かったのかな。その中立性というのが、ソフトバンクが活かしきれないことで保たれていたというのはアレだけど。

しかしまあ、さすが孫正義。

取引総額の約400億ドル中、契約時に受領した前受金の約12.5億ドルは返金の義務はなく、2022年3月期に利益として計上する。

もう笑うしかないくらい、転んでもただでは起きないなw

さて、では、上場すれば万事解決かというと、当然ながらそんなことはなかろう。ソフトバンク的には利確すればおしまいだろうけど、利用者や開発者にとっては、むしろここから誰の手に渡るのかが非常に重要。現在の地位を濫用するような輩に支配されないか、中国資本がどれくらい入ってしまうか、心配は尽きない。願わくば金だけ出して、余計な手や口を出さないファンドに買ってもらいたいものだ。GPIFさん、いかがっすか?

2020年9月13日日曜日

ARMはNVIDIAへ

https://jp.reuters.com/article/arm-holdings-m-a-nvidia-idJPKBN26312K

結局、NVIDIAに落ち着いたか。

$40B以上という売却額が本当なら、4年前に$32Bで買ったARMを25%程度高く売れるわけだ。4年前の時点でも結構プレミア価格だったのと、この4年間、ソフトバンクがARMの価値を高めるような手を打っていた覚えはないのだけれど。余計なことをしなかっただけで、$8Bもの莫大な差額を得られるわけか。これって、ソフトバンクの時価総額の14%くらいだぞ。節税にどれだけ貢献したのかは知らんけど、ニュースの通りに取引が成立すれば、ソフトバンクにとってARMの売買は成功だったと言って良いだろう。

で、そんな高値で買ってNVIDIAはどうするのか? とりあえず、自社製品で安心してARMを使えるのと、ライセンス料の分だけ競合より価格競争力が強くなるだろう。…いや、それだけに$40Bは高くないか?

おそらくNVIDIAは、高性能が求められる市場でx86と殴り合う覚悟を決めたのではないか。もっとも、実際に拳を繰り出すのは主に、NVIDIAが命令セットをライセンスした先の企業。Apple Siliconはその象徴だろう。もっともAppleは自社SoCを外販しないだろうから、本気でx86を切り崩すのは別のところだろうけど。

RISC-V財団とは、距離を取るようになるのだろうか。


追記。全部キャッシュではなく、$21.5B分はNVIDIA株か。

2020年7月14日火曜日

ソフトバンクがARMを売却!?

https://japan.cnet.com/article/35156741/

驚きの買収劇から4年。結局、大して活用もできないまま手放してしまうのか??

まあ、大して活用できていないように見えるのは、ソフトバンクが余計な手出しをしないでくれたとも言えるわけで。ソフトバンクとのシナジーはなくとも、この4年間でARMは地力を発揮して順当に伸びた。それは当然、親会社にも利益をもたらしただろう。スマートフォンはCOVID-19のダメージを受けただろうけど、教育のリモート化なんかは強い追い風だろうし、4年前にはなかったSwitchも売れ、そしてMacもARMに移行する。3兆円以上の初期投資分まではまだ回収できてないにしても、このまま握ってるだけで5年10年と稼ぎ続けてくれそうだ。

そんな優良子会社を手放す理由は、誰もが思うのは「金に困って」だろう。WeWorkの大コケは記憶に新しいところだけど、シンプルに現金が足りなくて泣く泣く手放すというシナリオが本命。対抗は、元々手放す気はなかったのだけれど、どこかに好条件で打診されたとか。ただ、何せあの孫正義なので、とんでもない大穴の可能性も捨てきれない。ARMを手放して得た金で、ワクチンを作っている製薬会社に手を出したりしないか?

まあ、あくまで噂の段階だけど、中国系企業にだけは渡さないでくれよ。売るならAppleに売って欲しいなぁ。

2016年7月18日月曜日

ソフトバンクがARMを買収!?

https://wirelesswire.jp/2016/07/54852/

うぉっ! マジか!? これは今年最大のニュースかもしれない。

IoTがどうこう書いている記事もあったけど、そんな軽薄なバズワードのために3兆円以上も払うはずがあるまい。単純に金を稼ぐ力だけを見てもARMが超優良企業なのは間違いないけど、それ以上に今の世界は間違いなく、ARM抜きでは回らなくなっている。スマートフォンやタブレット、ゲーム機のSoCのプロセッサのような煌びやかな裏方だけでなく、CPUが入っていることすらほとんど知られていないようなチップ内の組み込みの世界まで、今やARMだらけ。メーカーのシェア争いなんて関係なく、ほとんど何が売れてもARMが儲かるわけだ。また、ポストARMとなるようなプロセッサも存在しない。x86が頑張っても組み込み開発環境の整備は一朝一夕にはできないだろうし、何よりIntelがx86をIP売りをするとは考えがたい。いや、追い込まれたらするかもしれないけど、追い込まれてからでは遅いだろうし。

そんなARMをソフトバンクがどう使うのか。いきなり露骨な濫用はしないだろうけど、今までiPhoneを扱うことを許してやっていたAppleですら、ソフトバンクとの付き合い方を考え直さないとならないであろうレベルの、巨大な力なのだ。今のところ、興味と怖さが半分半分。

しかしまあ、アリババ株を手放したときはソフトバンクも金回りが危うくなってきたのかと勘ぐっていたけど、まさかこんなネタを仕込んでいたとは、全く想像できなかった。Brexitは渡りに船どころか、豪華客船に見えただろうな。色々と批判も出るだろうけど、この行動力には脱帽するしかないわ。

2016年7月2日土曜日

ARMのDMBとDSBの違い

ググれば公式なドキュメントがすぐにヒットするのだけれど、iOSのSafariではまともに見られないので、ここに備忘録を残しておく。

DMBは、これを挟んだ前後のロード・ストア命令の実行順序を保証する。以下の例の場合、

STR r0, [r1]  ; (*1)
MOV r2, #0    ; (*2)
DMB
STR r3, [r4]  ; (*3)
MOV r5, #1    ; (*4)
(*1)の方が(*3)より先に実行されることが保証される。ただ、ロード・ストア命令でもなければ依存関係もない(*2)と(*4)に対しては、何ら実行順序を保証しない。

DSBの方はより強力なバリアで、これより前のメモリ・キャッシュ絡みの命令が完了するまで、これより後の命令の実行をブロックする。以下の例の場合、

STR r0, [r1]  ; (*5)
MOV r2, #0    ; (*6)
DSB
STR r3, [r4]  ; (*7)
MOV r5, #1    ; (*8)
(*5)が完了してからでないとDSBは完了しないので、(*7)と(*8)は実行されない。ただし(*6)の実行順序を縛ることはない。

とりあえず安全側に倒すのであれば、迷ったら強力なDSBの方を使うというのもアリと言えばアリだろう。が、DSBは完了待ちをするとのことなので、プロセッサのパイプラインをストールさせてしまう可能性が高いだろう。当然、性能面では非常に望ましくない。もし(*5)がバス構成的に遠くにあるペリフェラルのレジスタだった場合、バスアクセスのレイテンシが全く隠蔽されずに見えてしまったりするのだろう。まあ、よく考えて選べってことだ。