まあ、どう見ても延期する気満々だったからなぁ。市場もとっくに織り込み済みだろうよ。
権威のある白人の学者先生達に進言してもらったり、サミットでリーマンショック級の危機の再来を煽ってみたり。開国から160年経っても未だに外圧がないと動けないのは、もう笑うしかないわな。
延期自体は正解だと思う。景気が上向きになってきたと思われていた8%への増税のときですら、眠りかけていた家計の防衛思考を呼び覚ましてしまったのだから。既にアベノミクスの酔いから覚めている今、10%への増税を強行したら、多くの世帯の反応は冷静に支出を絞るか、過剰に支出を絞るかのどちらかだろう。使える金が増えないのに全ての商品が値上がりするのだから、当然の話だ。
今回もとりあえず先送りするだけのようだから、スヌーズ機能のついた目覚まし時計のように、また近い将来に警鐘が鳴るわけだが、いつまでこれを繰り返すのだろうか? 今のままでは景気が上向いて増税できる環境が整うことなんて、10年待ってもないだろう。…と言うか、10年後なんて現状維持できていたら上出来なくらいだろう。だから尚更、景気に左右されずらい間接税収の確保が重要になるのは素人でもわかる。
大事なのは飴と鞭。消費税増税は所得税減税とセットで行うべきだろう。所得税の階段の1段目と2段目だけを低くすれば、現役のワープア層を苛めずに消費税率を上げることもできるはずだ。取りやすいところから取るのは大事かもしれないけど、それ以上にヘイトを集めすぎないようにすることが重要だと思うんだが。