2013年4月4日木曜日

道徳の時間

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130404/k10013670221000.html

小学生の頃には道徳の時間というのがあったけど、あれって正規の教科ではなかったのか?

正規かどうかはさておき、子供の頃の自分は道徳を道徳として素直に受け止めてはいなかった。何というか、社会的な善悪がどうのこうのではなく、大人が喜ぶ模範解答を学ぶ時間だととらえていた。もっとも、空気を読んで同調圧力に屈するヒトを量産しようという観点からは、まんざら間違いでもなかったのかもしれないが。

さて、そんな自分も小学校を卒業してから20年以上経っているので、当時の記憶と現在の状態はかなり乖離しているのだろうけれど、果たしてこの20年で道徳教育は人の道を説くことができるようになったのだろうか? 教師でも親でもないオッサンが言うのもなんだけど、難しいだろうなぁ。むしろ、似非科学の温床というイメージすらある。

20年前と比べると、世の中はかなり複雑になった。単に自分が大人になって、複雑さに気が付くようになったというだけでは、もう説明が付かない。そんな中で、唯一無二の正しい道を示すことなんて無理筋だろう。極端な話、人類は「人殺しは絶対にNG」というコンセンサスすら未だに取れていないわけだし。

人の立場の数だけ正義があり、正義と正義は往々にして相容れないものだったりするのだけれど、そんな世の中を死ぬまで渡り歩き続けなければならない。そういうことを教える時間にはならないんだろうなぁ。

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