2019年11月28日木曜日

香港人権法

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-27/Q1NHU8T1UM0Z01

これ、中国を怒らせてまで成立させる意味はどこにあるのだろう?

まず、トランプも屈するほど圧倒的多数で可決した議会には、シンプルに正義のためだと思っている人が少なからずいるのだろう。世界にアメリカの正義をアピールするためと、アメリカ国内の有権者に正義のための選択をしたことをアピールするため。特に後者に関しては、NOという選択肢はほぼなかったのではなかろうか。

ただ、当然ながら中国は反発する。そんなことを予想できないはずがない。だからこそ実利を考えるトランプは、ギリギリまで迷っていただろう。それでも最終的に署名したのは、総合的に見て得だと考えたのではなかろうか。

短期的な損失は、言うまでもなく米中関係悪化に伴う経済の減速だ。ただ、これもトランプにとって、あながちマイナスとも言い切れない。ドル高を牽制する効果はもちろんのこと。経済が加熱しすぎて大統領選前にピークアウトしないための、差し水の役割も期待できそうだ。

トランプが長期的な利益を考えているかどうかはさておき、香港に香港たる価値をもたらしている上級香港人に対して、アメリカという国をアピールする効果もあるだろう。一国二制度の先行きが怪しく、中国に飲み込まれそうな香港なんぞに留まらず、自由の国アメリカにおいでよ、と。

そんなにアメリカにばかり都合よく話が進むとも思っちゃいないけど、どちらに勝って欲しいかと言えば、やっぱりアメリカだよなぁ。中国に支配される世界とか、ディストピアすぎる。

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