2024年8月25日日曜日

幕が上がる

舞台「幕が上がる」の25日、東京公演千秋楽を観劇してきた。

まずはネタバレなしの感想。ももクロ版からこの作品に入った者としては、あの5人のイメージをどれだけ上書きして見ることが出来るのかどうかを気にしていたけれど、その点に関しては杞憂だった。特にユッコの劇中劇での主役感よ。急遽代役となった須藤さんのさおりも見事。

吉岡先生の存在感もバッチリだった。何よりもこの人の凄さが、この話の説得力の根底にあるわけだから、そこをしっかり固められたことは大きい。物理的にも大きく見えたけど、ググったら身長体重が男の自分と同じなのか。そりゃ大きいわ。

以下はネタバレ注意

キャストにわび助がいる時点で予想はしていたけど、男子部員をカットして下級生の学年を変更し、県大会の幕が上がるところまでを描いたももクロ版とは異なり、話の筋はかなり原作に近い。そして、後輩達が出場する全国大会を応援しに行く夜行列車のシーンまでを描き切っている。そう、9年前に脳内で補間していたあの県大会の本番を、ついに見られたのだ。わび助→さおりに関しては、予備知識なしで見たら県大会前夜のシーンまで気付かなかった人も少なくなかったかも。

尺の都合もあってか、県内の合同研修会とか丸々カットされたところもあったけれど、原作から最も大きく変わったのは吉岡先生の退場タイミング。原作やももクロ版では地区大会を辛うじて通過した後だったけど、今作では地区大会直前の辞職。地区大会でのミスの連鎖の主要因も、吉岡先生という支柱を失った影響という描かれ方だった。なるほど確かに、それはそれで話のピースが噛み合う。逆に原作でそうしなかったのは何故かと考えると、全国に連れて行くとまで言わせた吉岡先生にそんなに早くほっぽり出させるのは、無責任すぎると思ったからかもしれない。

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