舞台「ワインガールズ」の4/27マチネを観劇してきた。
舞台となる高校は、塩尻志学館高等学校という長野に実在する公立高校がモデル。100年以上の歴史ある伝統校は大体地元の新学校だろうと思ってたけど、農学校が前身というパターンもあったか。その高校の非常に珍しい点は、この話のキーアイテムであるワインを作っていること。
そんな特殊な舞台に、それぞれ異なる目的を持った3人の女子高生が集まり、ワイン作りに高校生活3年間を捧げるところが話の中心。そこを中心に話が回るので、回転軸である3人より周囲の方が大きく動いた話でもあった。
以下はネタバレ注意。
まず、全体として話が非常に爽やかだったのは、悪人らしい悪人がいなかったからだろう。結果として贖罪したくなるようなことはあっても、誰かに仇なしてやろうという悪意はなかった。いかにも悪人面の牧田さんですら、(太陽ワイナリーを救った手段はアレかもしれないけど)ミチさんへの恩義で動いていた。そして、そんな人たちの善意の積み重ねで「今」があるのだと。
あと、美麓の父さんは本当によく頑張った。気持ちだけで治せない病は確実にあるけど、それでも気持ちがあったからこそ、一口飲むまで生き延びることができたのは間違いあるまい。
東京へ行った穂高先輩のその後にも、少し触れて欲しかったかな。故郷を捨てたわけではなく、大きなものを持ち帰ろうという善意がすれ違ったままなのは、ちと気の毒だった。
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