呪縛？

https://toyokeizai.net/articles/-/660033

Z世代ではない氷河期世代オッサンの感覚だと、むしろ呪縛からの解放である。

次男以下であろうとも一国一城の主になれるという昭和の夢は、ボンクラでも従順に働いていれば成し遂げられる現実となり、やがて女房・子供・住宅ローンを背負って一人前的な呪縛となった。

呪いが解け始めたのは就職氷河期あたり。努力すれば誰でもできたからこそ、誰もがすべきという同調圧力が生まれていたのが、誰でもできるという大前提が崩れ始めた。もっとも、オッサン世代の若い頃だとまだ「年収300万円？ 流石にそれはないわ」という感覚。もちろん、本当に大変だった人も間違いなくいただろうけど、不遇の世代であるということを隠れ蓑に、しれっと呪縛をやり過ごしはじめたのが自分達だと思っている。

それから時は流れ、年収300万円に満たない若者も珍しくなくなった今となっては、誰でもできるという大前提が完全崩壊し、ついに呪縛は消え去った。不自然な縛りがなくなったら、そりゃ好き好んでアウェイのリングに上がる奴なんていなくなるだろうよ。