これは流石に筋が悪すぎやしないか?
まず、必ずしも実際に消費された土地に消費税が納められていないから、地方の取り分に関しては補正をかけないとフェアじゃないというのは、至極真っ当な話だ。消費に対して課されている税金なのだから、本社機能があるというだけで東京ばかりが持っていくのは、流石におかしい。
ここでパラダイムシフト。これまで消費税は実際に消費が行われた土地に落とすべきという思想で配分してきたのを、消費した人が住んでいる土地に落とすという思想に転向しようというわけだ。物理的な土地に結び付かないオンラインの消費は今後も増える一方だろうし、ならば消費した人が住んでいる自治体に落とすように変えようという考えは、かなり名案だと思う。
問題は「年少人口や老齢人口を考慮する」という点だ。
百歩譲って、年齢を考慮せずに人口比に重きを置いて補正をかけると言うなら、かなり粗雑ではあるけれど分からないこともない。「消費は単純に人口に比例すると」いう仮定は、いくらなんでも世の中を単純化しすぎだとは思うけど、1人分の消費が都会と地方で同じであると無理矢理みなすことで、都市部偏重を和らげることにもなる。それを狙って意図的に粗い計算しかしないのなら、なかなかの策士がいるなぁ、と感心して終わりだったかもしれない。
が、年寄りと子供の優遇は明らかな間違いだ。誰がどう考えても、年寄りや子供の消費は少ないだろうよ。ついでに、年寄りや子供を盾にすれば文句を言いづらいだろうという魂胆が透けて見えるのが、余計に胸糞悪い。
単純な人口比のウェイトを増やすところに、最終的な落とし所を誘導するための、駆け引きの一端なのかもしれないけど…。勤労感謝の日が終わったらもう、勤労者軽視かよ。
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