埼玉で過ごした幼い頃は、雪が降れば素直に喜んだものだった。雪遊びできる程の量なんて滅多に降らなかったから、先月のような大雪でも降ろうものなら、間違いなく大興奮だ。
そんな楽しみだったはずの雪が、いつの間にか心から鬱陶しく思うようになったことに気が付いたとき、自分が年を取ったことを痛感した覚えがある。これは決して成長したからではなく、単純に心が老け込んだ結果だと思っている。
それから更に時が流れた今、心はますます衰え、振幅も小さくなるばかりなのだけれど、唯一例外的に強く発する感情が働きたくないという思い。明朝、雪が電車を止めてくれることを切に願いながら、布団に入ろう。
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